松下電工が成長戦略・体質強化策を発表
住宅ジャーナル 08年3月号
松下電工鰍ヘ来期からの成長戦略と体質強化策の基本方針を3月7日に発表した。
創業90周年の節目を迎えた同社は今後、「ナショナル」ブランドを廃止し、Panason ic ブランドに切り替えてゆく。10月1日からは「松下電工」から「パナソニック電工株式会社」に変更予定。グループ全体の国際競争力を強化するため、松下グループのグローバルブランドであるPanasonic ブランドに統一していく。(社名変更は08年6月下旬開催予定の定時株主総会において定款変更が承認された後に正式変更)。
コア技術力と、すり合わせ型提案力の強化
成長戦略は大きく分けて2つ。
@「縦に掘る(コア技術)と横に通す(すり合わせ型・組み合わせ型)を駆使した強い商品づくり」
A「ビジネスモデルの強化」
縦に掘るコア技術としては販売好調の全自動おそうじトイレ「アラウーノ」の技術力。システムバスルーム「I―U」のFRP素材(SMC)、微細気泡技術、ウックシリーズの有機ガラス系断熱材ボウル、光セラ(外装材)の光触媒技術などがあり、今後はデバイスそのもののグローバル拡販を目指してゆく。
また浴槽に使われるFRPのリサイクル技術である亜臨界水分解リサイクルによる「FRP水平リサイクル」によってFRPの埋め立て処分量の削減と石油資源の効率的活用を図る。
横に通す「組み合わせ提案力」としては、技術やデザインのシンフィナイズのほか、音・光・映像をインテリアと融合した快眠環境の寝室、音響・映像・インテリアにこだわる本格シアターリビングの展開を図る。
集合住宅向け商品投入と海外事業によるビジネスモデルの強化
ビジネスモデルの主な強化策は以下の通り。@電気店(リフォームパートナーズクラブ)を窓口とした需要掘り起こしと刈り取り強化。A電材+住建の融合展示「SUPER BOX2000」の来客動員数の大幅増加。
B06年度は前年度比12・7%上昇したテクノストラクチャーによる規格住宅に対抗しうる「耐震木材工法」の提供。
専用商品の投入では、集合住宅向けユニットバスルーム「I―X」が順調に推移しており、08年度には集合住宅向け宅配BOXを発売予定である。また年間供給戸数6万戸で中国最大のデベロッパー「万科集団」の内装付き住宅件名受注に成功。2007年11月に1000戸契約受注。同社の受注は1戸あたり150万円で総受注金額は15億円。2010年に中国売上100億円を目指す。
物流拠点の見直しによる体質強化
また、体質強化策として現状の製造拠点全17工場(KNEW、松下産業の11工場除く)を見直し、動線のMIN化、物流費用の削減を行う。そのため物流拠点の見直し(倉庫集約、東西拠点化などによる動線のMIN化と物流費用の削減)、引き取りルート配送体制確立、お届けCSの革新による物流CSを向上させる。
その他、体質強化策として@エクステリア事業の選択と集中(16製品から4製品へ)、A住建セグメント660名の削減・再配置(2007 年度)、B 10 拠点の閉鎖、20拠点の移転・規模縮小が発表された。
2010年に向けて
同社は1 9 1 8 年の創業の後、1935年に松下電器産業梶i以下、松下電器)から分社、また2004年に松下電器の子会社となり、松下電器グループの一員としてシナジー効果を上げながら、住設建材・照明・情報機器・電器・制御機器・電子材料の6つの事業分野等でNational(ナショナル)、Panasonic(パナソニック)等のブランドを掲げて事業を展開してきた。
しかしながら近年の住宅着工の落ち込み原油・原料価格の高騰の影響を受け、松下電工では2007年の売上5220億のうち、利益はわずか50億に過ぎないという。
同社の内部推計によれば、06年の128万戸に比べ、2010年の予測は112万戸と予想。うち、戸建は年率3.0%減の30・5万戸、戸建分譲は1.9%減の12・4万戸、集合が0.1%減の69・7万戸と戸建市場の減少を予測。
また分野別の2010年予測では、ハウスメーカー0.5%減の10・9万戸、パワービルダー7%増の7.9万戸、地場0.5%減の11・4万戸、工務店が9.2%減の12・8万戸と工務店の減少を予測。
今回の発表は同社が強みとしてきた新築戸建市場が縮小していく中で、選択と集中により収益性を最大限に高めていくための強化策である。
住建セグメント2010年の目標は、@既存商品の強化(ECO強化・省施工・高機能化)で380億。A市場変化に対応したビジネスモデルの強化で400億(うちリフォーム事業で135億、海外ビジネス拡大で90 億、大手ハウスメーカー直需で20億、技術力を生かしたキーデバイスの拡販で5億、オール電化商材の拡販で150億)を見込んでいる。
これによって2010年の目標として売上げ6000億、利益は07年度比で約6倍の300億(営業利益率5%)を目指す。
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