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                   日本木工新聞11月20日

建具産地の減少傾向なおも続く
鹿沼、埼玉ともに前年比減
最盛期から6剖減少も


 関東の木製建具の産地として名高い栃木県鹿沼地域と埼玉県小川・都幾川地域は現在も業界内で大きなシェアを誇っているが、木製建具全体の供給量減少傾向の影響を受けてここ数年は出荷量を減少させている。両地域の誓器出荷量、事業所数の推移から建具産地の過去と現状を分析し、産地がどのような姿にあるかを探ってみた。

 全国最大瀾模の建具産地である栃木県鹿沼地域の平成16年木製建具の出荷額及び事業所数は前年に比べて事業所数、従業員数、出荷額共に前年を僅かに下回っている。鹿沼市役所企画部の調査では、従業員4人以上の事業所数は95社、従業員数は男性614人女性268人の合計882人、出荷額111億円という結果だった。これを対前年比で見ると出荷額が5億円の減少、事業所数が4カ所、従業員数が24人の減少。いずれも3〜4%の微減であったが、この数字は全国の木製建具の減少比率とほぼ同じになっている。

一方、関東有数の建具産地である埼玉県小川・都幾川・越生地域の推移も鹿沼と同様、一様に減少傾向にある。平成16年の工業統計からは各町村とも前年比で見た場合、出荷額は1割程度、事業所数は1〜2割程度の減少になった。各地で多少のバラツキがあるものの、総じてこの傾向は共通している。木工製品分野全体で見ると、都幾川村では最盛期の平成初頭には年間80億円以上の出荷額があったが、現在は30億円前後まで減少し、最盛期に比べて50億円以上も縮小した。この6割減という大量の出荷量ダウンは建具産地の生産力の冷え込みを如実に物語っている。

 鹿沼と埼玉の建具産地とも出荷量の推移に共通していることはバブル崩壊後も数年間は好況を維持していたという点だ。特に平成6年から8年にかけては過去最大の出荷べ1スを記録している。これは住宅産業がバブル崩壊後も国の景気浮場策の一環で住宅金融公庫の大規模融資が続き、平成7年までは年間150万戸ペースとなる高い着工戸数を維持し続けてきたことが背景にある。また、この頃は大手建材メーカーがユニットドア市場に新規参入してきた時期であるが、建具産地のドアメーカーがまだ市場を抑えていた。さらには住宅の間取りも現在ほど和室が減少することはなく市場が動いている限り一定の需要が見込める時期でもあった。 

市場縮小と新規参入で苦境に
全国規模以上の減少率

 鹿沼市の木製建具の推移を見ても出荷量が加速度的に減少していくのは平成9年からになっている。この前の年は消費税率が3%から5%に引き上げられたこともあり、住宅所得の最後のチャンスとばかり住宅着工は164万戸まで伸びた。所得金額の大きい住宅にとって消費税2%の差は大きく、消費税率改定は駆け込み需要を刺激する大きな要因だった。だが、この需要を機に建具産地の出荷量減少が始まる。駆け込み需要の反動で冷え切った住宅市場は年間110万戸ペースまで供給量を下落させ、加えて新規参入してきた大手建材メーカーのユニットドアが新築戸建住宅に大量に出回るようになった。近年は中国を中心とした海外製のドアも集合住宅分野でシェアを伸ばし、国内の建具産地はますます圧迫されている。

 経済産業省がまとめた平成16年の工業統計によると木製建具の全国合計の出荷額は4189億8800万円であり、前年の4490億7900万円から300億円以上もの大幅減少となっている。出荷額のピークであった平成8年の7415億円に比べると4割以上落としていることになる。全国規模の統計は建具産地ともリンクするため、産地の動きに比例して全国でも同じような推移を示しているのは当然だ。だが、全国の出荷量の減少比率に比べて建具産地の減少比率はそれを上回っている。建具産地が受けている打撃はより大きいものと言える。

 ただし、これらの工業統計は従業員4人以上の事業所を対象としてまとめられている。従業員数3人以下の事業所が多数を占める建具業界において、この数字から建具産業の姿をそのまま判断することはできない。だが、これらの数字が建具産地の今なお続く厳しい状態を浮き彫りにしていることは事実だ。

 

 







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