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記者日記ブログ 住宅ジャーナル記者による激烈バカの勤行録
 

                   日本木工新聞10月5日

住生活基本計画まとまる
ストック活用、市場原理を重視

防災や福祉など関連施策と連携

 住生活基本計画はストック重視、市場重視、福祉やまちづくり関連の施策分野との連携、地域の実情を踏まえたきめ細かい対応の4点を横断的視点で推進していくことを基本方針としている。これまでのスクラップ・アンド・ビルドの住宅生産システムを改善し既存住宅及び新築住宅の質を高めて適切に維持管理された住宅を循環利用させる。そのために中古住宅市場を活性化させると共に専門知識に乏しい消費者の保護を図って市場が健全に機能できるように整備するとした。また、防災や福祉、環境エネルギー分野で関係する施策との整合性を求め、計画の実施に当たっては地方公共団体や地域住民などと連携していく。これらの方針のもとに項目別に具体的目標を設定し、予定年度内の達成を目指す。

 住生活基本計画の成果指標
   項目  現状   計画
ストックの新耐震基準適合率 75%(H15年) 90%(H27年)

共同ストックの住宅共用部のバリアフリー化

10%(H15年) 27%(H27年)
ストック住宅の複層ガラスサッシの使用率 18%(H15年) 40%(H27年)
リフォームの実施率 2・4%(Hll〜15年平均 5%(H27年)
長期修繕言十画の積立金を設定しているマンションの割合 20%(H15年) 50%(H27年)
重点的に改善すベき密集市街地の整備率  0%(H14年) 概ね100%
(H23年)
地震時に危険な大規模盛土造成地 100カ所(H17年) 500カ所(H27年)

 目標に掲げられた事項は@良質な住宅ストックの形成及び将来世代への継承A良好な居住環境の形成B国民の多様な居住ニーズが適切に実現される住宅市場の環境整備C住宅の確保に特に配慮を要する者への居住安定の確保の4項目。具体的には既存ストック住宅の耐震診断と耐震改修の促進、住宅の省エネルギー性能の伊上、密集市街地の整備、地域材を活用した木造住宅の促進、低所得者等の住生活を保護する「住宅セーフティーネット」の構築などの施策を行っていく。

住宅平均寿命を40年に

 基本計画における成果指標は前出の4つの目標を全国的レベルで達成しているかを定量的に測定するために設定。ストック住宅の新耐震基準適合率は現行の75%から90%に、共同ストック住宅の共用部分のユニバーサルデザイン化は現行の10%から40%に引き上げるなど、住宅の基本的な安全性の確保を定めた。ストック住宅の長寿命化を目的としたリフォームの実施率を2・4%から5%に改善。今後の住情報の開示資料整備のために新築住宅での住宅性能表示の実施率も16%から50%に向上させる。また、循環型の住宅市場を形成するために既存ストックの流通を活性化し、その流通量を現在の13%から23%へ増加する。こうした取り組みによって住宅の長寿命化が実現できるとし、住宅の平均寿命は平成27年度に40年にまで伸びるとした。

 住宅に求める性能水準の項目は良質ストック住宅を形成する指針である「住宅性能水準」、地域の実情に応じた住環境確保を目指す「居住環境水準」、世帯人数に適合した居住面積を定めた「居住面積水準」の3分野に大別。住宅性能水準は居住する空間の構成や設備機能や共同住宅の共同施設に関する条件などの基本的機能、住宅の耐震性や防火・防犯性能から断熱性能や室内空気質などを定めた居住性能、地域材や再生建材の利用を推奨する外部性能の3項目で個々に指針を設定。居住環境水準は災害からの安心・安全、景観の美しさ、地域コミュニティーの持続など暮らしやすさに関する指針。居住面積水準は世帯人数に応じた住宅の面積に関する指針で最低水準を単身で25d、3人で30dに設定している。

 こうした計画に基づいた施策が今後実施されるが、問題点も存在する。今回発表された計画には同法の柱の一つである「住宅セーフティーネット」に関する実質的な目標が曖昧になっている。住宅困窮者対策として最低居住面積水準の未満率の改善に関しては「早期に解消」とするのみであり、具体的な指標を挙げていない。さらに根本的な問題となるのは良質なストックを形成するために必要となる費用の負担に関しての言及がされていない点だ。計画を遂行させるには国庫、地方自治体、居住者それぞれが費用面でどう関わっていくのかを整理することが今後の課題と言える。





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